身(税金)を削れるのは、議員や特別職の報酬だけでは
ありません。
代表的なものは、無駄な道路でしょう。
私の地元の世田谷区は、調布市、狛江市、など
他の自治体と隣接しています。
その境の、とある場所では数年前、
4〜50メートルの間に同じ道路が2本出来ました。
1本は市道、もう1本は都道だそうです。
聞けば、2本の道路とも計画は
30年近く前に
立案されていたそうです。
目的は共に、国道の渋滞緩和だそうです。
同じ国道から同じ一般道へつなげる
300メートル弱の道路を市と都がそれぞれに作り
住宅街と畑が点在したのどかな駅周辺の環境を
寸断してしまいました。
30年経った地域の現状を考慮することなく
道路を作った結果はどうなったのか?
2本の道路をつながった先の一般道は、
30年以上も前のままの狭い道路です。
そのため、朝晩の渋滞は一層ひどくなりました。
一方、地域は住民の高齢化が進み、
それまで信号ひとつ渡らずに駅前の商店街に
買い物に行けましたが、今は衰えた足で
道路を2本、渡らねばならなくなったのです。
いったいこの2本の道路は、
誰に何の恩恵をもららしたのでしょうか?
こういう無駄な道路が、役所によって全国津々浦々で
何千本も作られてきたのでしょう。
こういう所に使われた税金を私は“死税”と呼んでいます
。
しかも、一度作った道路や橋、トンネルには、維持、管理
修復といった費用が発生します。
つまり、死税の上に更なる死税が使われる事になる訳です。
道路やトンネルは恩恵を齎さなくとも、
死税はある人々に恩恵を与えています。
多くの場合、それは地主であり、道路建設を請け負う
業者です。
そして、その建設業者の社長の多くが地元議会の議員
だったりします。
談合や利益誘導があったとは言ってません、
しかし、議員の職業を見るとそういう人が
とても多いことは事実です。
最後に誰でも分かる例をあげましょう。
四国に3本の橋をかけて、
四国は豊かになったでしょうか?
青函トンネルを掘って北海道は、
豊かになったでしょうか?